風俗営業許可(いわゆる風営法許可)を取得する際、「消防法令に適合している旨の通知書」の提出が求められます。
この書類は、警察署に申請をする前段階で必ず確認すべき重要書類のひとつです。
「そもそもどんな書類なのか?」「検査は誰が行うのか?」「いつ取得すればいいのか?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
この記事では、風俗営業許可における消防法令適合通知書の意味・取得方法・注意点について、分かりやすく解説します。
消防法令に適合している旨の通知書とは?
「消防法令に適合している旨の通知書」とは、
申請予定の店舗が消防法および関係法令に適合していることを、所轄の消防署が確認し、通知する書類です。
風俗営業では、不特定多数の人が出入りすること、深夜営業になることが多いことから、火災時の安全確保が特に重視されます。
そのため、警察署は許可審査の一環として、消防法令への適合性を厳しくチェックします。
この通知書がなければ、風俗営業許可の申請自体が受け付けてもらえません。
なぜ風俗営業で消防法令の確認が必要なのか?
風俗営業の対象となる業種(キャバクラ、スナック、ホストクラブ、ラウンジ等)は、
- 照明を落とした店内構造
- 個室・間仕切りの多用
- 酒類提供による避難遅延のリスク
といった特徴があります。
過去には、風俗営業店舗での火災事故により多数の死傷者が出たケースもあり、その反省から消防法の規制と事前確認制度が強化されてきました。
通知書の取得先はどこ?
「消防法令に適合している旨の通知書」は、
店舗所在地を管轄する消防署が発行します。
警察署では発行されませんので注意が必要です。
どのような内容が確認されるのか?
消防署による検査では、主に以下の点がチェックされます。
① 消防用設備の設置状況
- 自動火災報知設備
- 誘導灯
- 消火器
- 非常照明
建物の規模・用途に応じて、設置義務が異なります。
② 内装・間仕切りの状況
- 個室や間仕切りが図面どおりか
- 避難経路が確保されているか
- 通路幅が基準を満たしているか
③ 出入口・避難経路
- 非常口の位置
- 避難経路の明示
- 扉の開閉方向
④ 防火管理体制
- 防火管理者の選任が必要か
- 消防計画の作成義務があるか
取得までの流れ
一般的な流れは次のとおりです。
- 店舗の内装工事前に消防署へ事前相談
- 消防署へ届出・申請
- 消防職員による現地立入検査
- 指摘事項の是正(必要な場合)
- 「消防法令に適合している旨の通知書」交付
※内装工事前の相談を怠ると、やり直し工事が必要になるケースもあります。
注意すべきポイント
内装工事前の消防相談は必須
内装業者任せで工事を進めてしまうと、
後から「基準不適合」となり、追加工事や大幅な修正が必要になることがあります。
風営法の構造基準とも密接に関係
消防法と風営法の構造基準は、
避難通路・間仕切り・出入口などで重なる部分が多く、
どちらか一方だけを満たしていても不十分な場合があります。
取得に時間がかかる場合がある
是正指導が入ると、通知書取得までに数週間以上かかることもあります。
許可申請スケジュールには余裕を持つことが重要です。
まとめ
「消防法令に適合している旨の通知書」は、風俗営業許可において必須かつ重要な書類です。
- 消防署が発行する
- 内装・設備・避難経路が厳しくチェックされる
- 内装工事前の事前相談が成功のカギ
風俗営業をスムーズに開始するためにも、早い段階から行政書士などの専門家と連携し、確実な準備を進めましょう。





